防犯環境コンサルティング

犯罪企図者という“人”に焦点を当てるのではなく、
犯罪が発生しそうな“環境”に焦点を当てた対策……

防犯環境コンサルティング


 日本での常識は、犯罪の動機を持つ者がいれば、それだけで犯罪が実行されると考えます。しかし、これは間違いです。最新の犯罪科学は、犯罪の動機を持つ者が、犯罪の機会に巡り合って始めて犯罪が実行されると考えます。言い方を変えますと、犯罪の動機を持つ者がいても、犯罪の機会が無ければ犯罪は実行されないと考えるのです。
 この考え方を別の角度から見てみます。犯罪発生3つの条件。
 “犯罪企図者”と“ターゲット(対象となる人や物)”そして“犯罪の機会”。この3つの条件が揃った時に犯罪は発生すると考えます。逆の言い方をしますと、この3つの条件の内、ひとつでも条件が揃わなければ犯罪は発生しないということになります。
 犯罪企図者は何処にいて、何を狙っているのか分かりません。犯罪企図者からみたターゲット(被害予備軍)は、日常の中でその存在を無くすわけにはいきません。そうすると、3つの条件のひとつ、犯罪の機会を無くすことができれば、犯罪を防ぐことができると考えるのです。
 このように、犯罪の機会を与えないことで犯罪を未然に防止しようとする考え方のもと、防犯対策を立案、構築します。

 概ね、犯罪企図者は“捕まりたくない”という心理を持っています。(例外:怨恨による殺傷、自爆テロ行為、一部の精神障害者による無差別殺傷等)
 犯罪企図者の視点に立ちますと、逮捕される危険性は最も避けたいものです。ですから、レベルの高い犯罪企図者は、犯罪が成功しそうな環境(状況、場所)でしか犯罪を実行しないのです。
 防犯対策の基本は、この“捕まりたくない”という心理を持つ犯罪企図者を対象にします。そして防げる犯罪は確実に防ごうとする考え方をベースに対策を立案、構築します。