コーヒー、もう一杯
なんとなく、怖い…
暗い夜道は、なんとなく怖い。
しかし、すべての夜道が怖いわけではない。概ねそのような場所は、昼間でもなんとなく怖い感じがするものだ。
公園の公衆トイレは、なんとなく怖い。
必要に迫られて、おそるおそる入って行き、用を足す。だが、用を足している間、後ろを振り向いたり耳をそばだてたり、なんとなく落ち着かない。
最新の犯罪予防理論によると、なんとなく怖い場所にはそれなりの理由があることが分かる。それは、二つのキーワードに表されている。
「入りやすい」と「見えにくい」(考案者:犯罪社会学、小宮信夫教授)
つまり、犯罪企図者は、入りやすく見えにくい場所を好むのだ。入りやすければ、逃げやすいということでもある。犯罪企図者は捕まることを警戒する。そして、見えにくいということは、見通しが悪い、見つかりづらい、隠れる場所があるということ。レベルの高い犯罪企図者は、捕まるリスクには敏感だ。
まず始めに、そんな場所や環境を選び、その後、ターゲットを絞り込む。そして犯行に及ぶのが一般的だ。
なんとなく怖いという感情を抱くのは、危険察知能力が働くから。そんな雰囲気がする場所には近づかないことが賢明だ。やむを得ず近づく場合は、スキを見せないこと。ひとりでは近づかないこと。
犯罪企図者の目線でみれば、なんとなく怖い場所は犯罪が成功しそうな雰囲気を感じさせる場所なのだ。だから、そんな雰囲気の場所や環境は、早急に改善しなければいけない。
(2014/10/28)
(Copyright ©Hiroyuki Takao)