コーヒー、もう一杯

フードディフェンスの道標…

 犯罪学には、世界標準的な位置を占める犯罪予防理論「犯罪機会論」があります。
 犯罪機会論は犯罪の発生について「犯罪の動機を持つ者が、犯罪の機会にめぐり合ってはじめて犯罪は発生する」と考えます。言い方を変えますと「犯罪の動機を持つ者がいても、犯罪の機会が無ければ犯罪は発生しない」と考えているのです。つまり、犯罪の動機を持つ者(犯罪企図者)という“人”に注目するのではなく、犯罪の機会という“環境”に注目するのが犯罪機会論の特徴です。
 しかし日本では、この理論がほとんど知られていません。
 私たちは犯罪機会論という最新の犯罪科学をベースに、日本の文化に合った対策をフードディフェンスの道標「食品防御7つの焦点」として分かりやすくまとめました。「食品防御7つの焦点」は、犯罪が成功しそうな場所や状況を科学的根拠に基づいて分析し、重要なエリア及び関係者動線を重点的に管理する手法です。
 より効果的な対策を、より経済的に実践するために、明確な方針を立てることからスタートしてみてはいかがでしょう。…

(2016/05/07)


(Copyright ©Hiroyuki Takao)